保健師助産師看護師法

必修問題対策
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「条文の数字が多すぎて覚えられない…」

「似たような資格の定義でひっかけが怖い…」そんな悩みを持つ看護学生は多いはずです。

保健師助産師看護師法(保助看法) は、看護師国家試験の必修問題で毎年のように出題される最重要法律のひとつです。

この記事を読めば、次の3つが身につきます。

  • 保助看法の基本構造(免許・業務・罰則)が整理できる
  • 国試で狙われる「ひっかけポイント」を事前に把握できる
  • 語呂合わせで数字・定義を短時間で暗記できる

試験まで時間がない方も、この記事だけで必修対策の核心をつかめます。

保健師助産師看護師法の基本を整理

保健師助産師看護師法(昭和23年法律第203号)は、保健師・助産師・看護師・准看護師の 資格・業務・罰則 を定めた法律です。

「看護職がどんな人で、何をしてよくて、違反したらどうなるか」を一元管理する根拠法、と理解しましょう。

保健師・助産師・看護師・准看護師の比較

職種定義のポイント免許の種類
保健師保健師の名称を用いて、保健指導に従事する者厚生労働大臣免許
助産師助産または妊婦・褥婦・新生児の保健指導を行う者(女性のみ厚生労働大臣免許
看護師傷病者・褥婦の療養上の世話または診療の補助を行う者厚生労働大臣免許
准看護師医師・歯科医師・看護師の指示のもとで療養上の世話・診療の補助を行う者都道府県知事免許

①准看護師だけが「都道府県知事免許」です。他の3職種はすべて厚生労働大臣免許です。

②助産師は法律上「女性に限る」と規定されています(第3条)。

免許の欠格事由(第9条)

免許が与えられない、または取り消される可能性がある主な事由は以下のとおりです。

区分内容
絶対的欠格事由罰金以上の刑に処せられた者など
相対的欠格事由精神機能の障害、麻薬・あへん・大麻の中毒者、罰金以上の刑(看護職としての犯罪)

「絶対的」は必ず免許不可、「相対的」は行政が裁量で判断します。

業務独占と名称独占

区分対象職種内容
業務独占助産師・看護師・准看護師無資格者がその業務を行うことを禁止
名称独占保健師・助産師・看護師・准看護師無資格者がその名称を使うことを禁止

保健師は業務独占ではなく、名称独占のみです。

これは頻出のひっかけポイントです。

免許申請・籍登録の流れ

国家試験合格
 ↓
厚生労働大臣へ免許申請
 ↓
【看護師籍】への登録
 ↓
免許証の交付

「登録」が先、「免許証交付」が後という順番を押さえてください。

業務に関する主な数値まとめ

項目内容
特定行為研修看護師が医師の包括的指示のもと特定行為を実施できる制度(2015年〜)
臨時応急の手当助産師は医師不在でも正常分娩の処置が可能(第38条)
守秘義務業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならない(第42条の2)
行政処分後の再教育研修戒告・業務停止処分を受けた者は研修受講が義務(第15条の2)

国家試験で狙われる「3つの鉄板ポイント」

POINT1:「准看護師だけ都道府県知事免許」がひっかけの定番!

国試では「保健師の免許は都道府県知事が与える」という誤った選択肢が頻出です。

正しい組み合わせ

職種免許を与える者
保健師厚生労働大臣
助産師厚生労働大臣
看護師厚生労働大臣
准看護師都道府県知事 ← ここだけ違う!

ひっかけ選択肢の典型例

  • 「看護師の免許は都道府県知事が与える」→ ×(厚生労働大臣)
  • 「准看護師の免許は厚生労働大臣が与える」→ ×(都道府県知事)

🔑 語呂合わせ:「じゅん(准)こ(知事)は知事のもとで働く」 准看護師=都道府県知事、と覚えましょう!

POINT2:「保健師は業務独占ではない」が最大の落とし穴

看護学生が最も間違えやすいのが、保健師の業務独占の有無です。

正しい理解

職種業務独占名称独占
保健師なしあり
助産師ありあり
看護師ありあり
准看護師ありあり

保健師は「保健指導」が業務ですが、保健指導自体は医師や他職種も行えます。そのため業務独占ではなく、名称独占のみが規定されています。

🔑 語呂合わせ:「保健師は名前だけ守る(名称独占のみ)

ひっかけ選択肢の典型例

  • 「保健師は業務独占が規定されている」→ ×(名称独占のみ)
  • 「無資格者が保健師の業務を行うことは禁止されていない」→ ○(業務そのものは禁止されていないが、名称使用は禁止)

POINT3:「助産師は女性のみ」と「指示のもと」の使い分け

助産師と准看護師は、それぞれ法律上の定義に重要なキーワードがあります。

職種定義の重要キーワード
助産師女性に限る(第3条)
准看護師医師・歯科医師・看護師の「指示のもと」で業務を行う

看護師と准看護師の違い

項目看護師准看護師
業務の自律性自律的に業務を実施指示のもとで実施
免許厚生労働大臣都道府県知事
受験資格看護師養成校卒業准看護師養成所修了

ひっかけ選択肢の典型例

  • 「准看護師は医師の指示がなくても療養上の世話ができる」→ ×(指示が必要)
  • 「助産師は男性でも取得できる」→ ×(女性のみ)

実習や臨床での活用シーン

保助看法の知識は、試験だけでなく臨床現場での判断にも直結します。

守秘義務の場面

看護師は第42条の2により守秘義務が法律で定められています。患者の情報を業務外で話すことは、たとえ善意であっても法律違反になります。

実習中にSNSへの投稿や廊下での会話が問題になるのは、この規定があるためです。

特定行為研修と現場の変化

2015年より始まった特定行為研修保助看法に基づく制度です。研修修了者は、医師の包括的指示のもとで38行為21区分の特定行為を実施できます。

臨床では「研修修了済みの先輩看護師が医師のかわりに処置をしている」場面がありますが、これは違法ではなく、保助看法に根拠のある正当な行為です。

免許証の携帯と業務停止命令

臨床では、免許証の原本を常時携帯する義務はありませんが、行政処分(業務停止・免許取消) は現場に即時反映されます。

看護師長や管理職は、スタッフの免許状況を把握する管理責任があり、それもまた保助看法の精神に基づいています。

【1分チェック】必修過去問に挑戦!

問題:第113回看護師国家試験 必修問題(午前)

看護師の業務について正しいのはどれか。

  1. 看護師免許は都道府県知事が与える。
  2. 准看護師は自律的に療養上の世話を行う。
  3. 看護師の守秘義務は保健師助産師看護師法に規定されている。
  4. 保健師は業務独占が規定されている。

正解:3番

選択肢1:看護師免許は厚生労働大臣が与えます。都道府県知事が与えるのは准看護師のみです。→ ×

選択肢2:准看護師は「医師・歯科医師・看護師の指示のもと」で業務を行います。自律的に行えるのは看護師です。→ ×

選択肢3:看護師の守秘義務は保助看法第42条の2に規定されています。→ ○(正解)

選択肢4:保健師は名称独占のみであり、業務独占の規定はありません。→ ×

迷いやすいのは選択肢3と4です。「守秘義務がどの法律にあるか」を曖昧にしている学生は多いですが、保助看法の条文に明記されていると押さえておきましょう。

まとめ

保助看法の必修対策で絶対に忘れてはいけないポイントを箇条書きで整理します。

  • 免許の種別:保健師・助産師・看護師 → 厚生労働大臣免許/准看護師 → 都道府県知事免許
  • 業務独占:助産師・看護師・准看護師 → あり/保健師 → 名称独占のみ
  • 助産師は女性のみ(第3条)
  • 准看護師は「指示のもと」業務を行う(看護師は自律的)
  • 守秘義務は保助看法第42条の2に規定
  • 登録が先、免許証交付が後(申請フローの順番に注意)
  • 特定行為研修は保助看法に基づく制度(2015年〜)

語呂合わせ:「じゅんこ(准看)は知事のもとで、名前だけ守る保健師

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